マンションオブマッドネス、シナリオ3におけるGM側思考

というわけで、ついったーでシナリオ3の記事とか無いんすかと聞かれたので書く。
無ければ作ればいいじゃない!(断頭台に向かいながら)

当然のようにネタバレなので、未プレイで何が起こるかドキワクしたいPLは見ないことを推奨。




とりあえず基本的な情報から。

まずこのシナリオで特筆するべき情報として、三種類あるどの真相でも時間切れは全てのプレイヤー(GM・探索者全員)の敗北である、というのが挙げられる。
シナリオ1の真相Aのように逃げ切ればいいというものではなく、GM側も積極的に勝利条件を満たしに行かなければならないのでなかなか骨が折れる。しかも探索者側も積極的に探索しない理由が無いため、そちらの妨害もしないわけにはいかない。面倒だが楽しい。

マップの構造は今のところ唯一の野外メインで部屋が点在しており、そこからボイラー室-洞窟ルートと竪穴-洞窟-納骨堂ルートの2択が生えている感じ。
野外戦では射線が通りやすいため射程の長い武器をどうにかする必要があるが、そこは神話カードでなんとかできる。

使用するマスターアクションカードは、
神話カード・トラウマカードを引く《邪悪な存在》
全てのモンスターを1マス、獣型はさらに1マス移動させる《夜歩くもの》
特定のシナリオにおいて勝利条件となる生体サンプルトークンを採取する《標本を集める》
焚き火を起点にこれから毎日家を焼こうぜと炎上トークンをばら撒いていく《放火》
本シナリオのメインである死体マーカーを置く・死体マーカーをゾンビにする《死者を蘇らせる》
上三つは基本的なカードだから解説は省くとして、下の二つがこのシナリオの肝。
放火で炎上トークンをばら撒くのは嫌がらせに最適だが、1ターンに1マスしか動けないゾンビも確実に被害を受ける。また死体トークンのある場所に火を付けると死体が燃えてしまうため、次のゾンビのために再度死体トークンを出さなければいけないし移動させるのも時間がかかる。死体召喚地点である墓地の横に焚き火がある(=放火開始地点)なのも地味に痛い。
いっそのことゾンビの事を忘れて野外は火の海にする、もしくは放火の事は忘れるといった割り切りも必要かも知れない。

神話カードのうち、焚き火のアイコンは野外用、銃のアイコンは武器に対するもの。
特に銃器を使い捨てにさせられるようになる残弾わずか、そのターンの銃器での攻撃を封じる弾詰まりなど、コストは重いがその分強力な神話カードが揃っている。
このシナリオに限らず神話カード・トラウマカードは常に何枚かキープしてプレイヤーにプレッシャーをかけていきたい。

イベントカードは2-2-5-5-5で最大19ターンプレイすることになる。
共通イベントとして、一枚目での契約をするかどうかの要求、二枚目での物置小屋へのミ=ゴ襲来、5枚目の全員敗北となる。

使役するモンスターは主にゾンビ、イベントでやってくるミ=ゴ、真相Aの際にボスとして現れるカルトリーダー。
ゾンビは主力であり、勝利条件にも関わる大事な存在。すぐ死ぬが、死体トークンに戻るので担ぎ上げられたり火にくべられたりされなければまたその場所から復活できる。ゾンビさんマジ不死身。
ミ=ゴはこのシナリオで唯一の2マス移動ユニットなので足の速さを生かしていきたい。


こっから各真相ごとに考えてみる。


真相1A

GMの勝利条件は祭壇へ生体サンプルトークン3個の奉納。探索者側の勝利条件は手がかり1を見付け、現れたカルトリーダーを倒すこと。
この真相の場合、血縁者が契約を結ぶか否かで難易度が劇的に変わる。具体的には契約を結んでいる場合にはイベントカード4枚目で生体サンプルトークンが一個自動的に置かれるのだ。(契約したが血縁者が道中で死亡して次の血縁者になっている場合は無効)
とは言えそんな不確かなものを当てにするのもアレなので自力で捧げに行きたいが、ゾンビは1マス移動なので時間がかかってしまう。もちろん殺されたら生体サンプルはパー。
そこで2マス移動ユニットであるミ=ゴの出番である。サンプルをゲットしたらゾンビを盾に逃げ、銃器で撃たれそうなら神話カードで妨害。驚異トークンに余裕があるならゾンビもサンプル採取して囮に、あわよくば祭壇にトライを決めよう。
最後の手がかり1の位置によってラストの展開もGMとしての演出どころ。特にボイラー室側に手がかり1を置いたケースでは祭壇のある部屋にカルトリーダー出現となるので、探索者に殴られながらも生体サンプルを捧げるカルトリーダーという構図になる。
「奴にサンプルを捧げさせるなァーッ!」「いいや限界だッ!奉るねッ!」
実際問題ボスで体力が上がっているので、こっち側に手がかり1を置いておけば探索者の攻撃に耐えつつ2個くらいは頑張れるかも知れない。攻撃的なマスタリングをしたい人向け。
あんまり探索者に厳しくしたくないという心優しいGMは納骨堂に手がかり1を置くのもいい。ただしこちらは死体召喚地点でもあるのでカルトリーダーの周辺に無限に(※盤上4体が限度)護衛のゾンビを出せるため防御に適している。ただし防御に夢中になって生体サンプルを捧げにいくことを忘れないように。


真相1B

GMの勝利条件はマスターの手番終了時に祭壇にいるゾンビの数だけスキルポイントを置き、6個のスキルポイントを置けば勝利。手がかり1と一緒に出てくる儀式用の頭蓋骨を持って墓地に行けば探索者の勝利。
参考までに墓地から祭壇までは最短で10マス。納骨堂からははしごの位置にもよるが最長で10マス、大体それよりもう少し近い位置にはしご置かれるだろうから8マスくらいか。
で、始めに言ったとおりこのシナリオは19ターン。最速で行けば一体でもギリギリ達成できるが出来れば2体、途中で探索者の妨害に合うことも考えれば3体くらいを祭壇へと送り込みたい。
カウントされるのはマスターの手番終了時なので、一度祭壇に辿り着きさえすれば殺されて死体になる→死者を蘇らせるで再ゾンビ化でOKなので、いかにして途中でゾンビを殺されながらでも死体マーカーを祭壇に近づけていくかが鍵か。
終盤戦に入ったら探索者の最終目的地になる墓地の方にも経路に護衛のゾンビやミ=ゴを置いたり、もしくは野外を火の海にしておいたりと妨害も忘れずに。
ゾンビのほとんどを祭壇に向かわせると探索者側もほぼノー妨害で探索を進めていくだろうのでスピード勝負になるか。そうなれば神話カードでの妨害が生きる。楽しい。


真相1C

GMの勝利条件は血縁者の体力正気度両方を0にする、探索者は手がかり1にあるルーンパズルを解けば勝利。多分一番探索者側有利な真相。
誰が血縁者になるかで難易度が激変する。守りの像持ったハーベイ教授とかだと最悪。酷かったです(経験者談)
両方0にしろとか言われても体力先に0にしたら死んでしまうせいで正気度を削る必要があるので、積極的にゾンビをけしかけたいが全力で殴ると体力減るペースの方が速くて血縁者に恐怖判定を与えつつ同じマスにはいかずに殴らない・他の探索者を殴るなどでごまかしていきたい。もちろん神話カードも総動員だ。殴れるけど殴ったら死んでしまうので殴らないというのを何度かやってしまうと「もしかして殺せない理由あるんじゃ…」と探索者に気付かれるので、誰も知らない知られちゃいけない。
最後の防壁であるルーンパズルも難易度激低で知識人なら下手すれば一発、二回挑戦されたらもう保たないレベル。
本来の勝利条件を見なかったことにして探索者全滅で動いていった方が勝てそうな気がしなくもない。放火が活躍するよ、やったねミ=ゴちゃん!